病院広報誌の発行は、総務課のスタッフが担当するのが一般的です。しかし、広報誌を作り上げるのは、総務課のスタッフ「だけ」ではありません。病院内の情報を正確にわかりやすく伝えるためには、各部署のスタッフに協力してもらう必要があります。
広報誌はコミュニケーションのための道具〜まずは広報誌の存在を知ってもらうことから
自分の病院で広報誌を発行していることを知らない病院スタッフは、意外にたくさんいるものです。取材の依頼を受けて、初めて実物を見るという医師も少なくありません。まずは存在を知ってもらいましょう。
そのためには、病院広報誌が発行されたら、全職員に配布するのが一番です。印刷会社にもよりますが、部数を500部程度増やしても印刷費は1万円も上がりません。
「職員には『院内広報誌』を配布しているから、その必要はない」という意見もあります。しかし、病院広報誌は院内広報誌とは役割が違います。病院広報誌に「患者さんとのコミュニケーションツール」という役割があるので、全職員が内容を把握していなければならないのです。例えば、治療や検査について説明する時に、過去の広報誌を使って説明することもできますし、医師が患者さんへ自己紹介する時に使うこともできます。
多くの職員が普段の業務の中に広報誌を取り入れるようになれば、自然と企画や記事内容に関する意見も出てくるようになります。現場の視点からの意見が入ることで、病院広報誌は、より質の高いものになるのです。
また、患者さんにも協力してもらいましょう。「写真に患者さんが入るのはまずい」と思っている病院も多いのですが、患者さんが紙面に登場していることは安心感・信頼感につながります。可能であれば、取材や写真撮影に協力してもってください。なお、高齢者の患者さんの場合は、家族の了解をとることも必要になります。
さらに、地域住民にも協力してもらうことができます。「札幌しらかば台病院」では地域のサークルを紹介していますし、「札幌厚生病院」では病院につながりのあるさまざまな人から、病院への意見を話してもらっています。
一度紙面に登場した人は、次回から必ず病院広報誌を手に取るようになります。そして、周りの人にも見せます。病院広報誌に登場する人が増えれば増えるほど、紙面が充実し、読者も増えるのです。
病院広報誌は、一度の発行で完成するものではありません。職員と患者さん、地域の人とのかかわりの中から、少しずつ作り上げていくものです。より質の高い病院広報誌を作るために、どんどん周りの人を巻き込んでいきましょう。