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札幌で生きる〜フリーライターという仕事
第2回 ライターという仕事

20代前半の女性が「フリーライターになりたいんです」と相談に来る。「署名原稿で、私にしか書けないことを私の言葉で書きたいんです」と笑顔で言う。

素人が署名原稿を書く一番の早道は、ストリッパーになることだ。売れっ子ストリッパーとして劇場日記を書き、自分の写真と原稿を週刊誌やスポーツ紙に売り込むのが一番早いと、私は思う。私が取材したストリッパーのお姉さんは、メジャーな週刊誌の連載を持っていて、劇場の舞台裏ネタを楽しみながら書いていた。

「私が書きました」というこだわりを持つライター志望の若者に言いたい。有名人でもない「私」が書いたものを読者が喜ぶわけはない。ましてや、それに「お金」を払う人はいない。

ライターの仕事は、発注者の依頼に応じて「書く」ことである。雑誌や新聞、パンフレットや広報誌、チラシや商品案内書など、ありとあらゆる印刷物にかかれている文章を書く。取材やインタビュー記事だったり、PRや商品説明文だったりするが、「私にしか書けないことを私の言葉で」という依頼は、ライター業17年間一度だって来たことはない。

ライターの仕事で求められるのは、「私」ではない。「事実を正しく理解し、第三者に伝えるためのわかりやすい文章を書くこと」である。